专利摘要:
吸収性物品からヒトの皮膚の領域に移動する皮膚剤の量を測定する方法が提供される。吸収性物品が適用され、使用後に皮膚の領域から除去される。続いて、テープが取り外し可能に皮膚の領域に取り付けられ、該領域から除去される。続いて、テープに付着した皮膚剤の量を分析して、皮膚の領域に移動した皮膚剤の量を測定する。
公开号:JP2011510319A
申请号:JP2010543607
申请日:2009-01-22
公开日:2011-03-31
发明作者:ミランダ、アレフ、ファラジ
申请人:ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー;
IPC主号:G01N33-15
专利说明:

[0001] 本発明は、吸収性分物品からヒトの皮膚に移動する皮膚剤の量を測定する方法に関する。]
背景技術

[0002] 吸収性物品は種々の皮膚剤を包含することがある。皮膚剤は、皮膚外傷のような負の状態を治療するため、又は心地よい匂いのような有益効果を提供するために使用し得る。吸収性物品、例えばおむつ及び婦人衛生パッドは通常、皮膚領域と密着し、持続的に接触する。更に、吸収性物品はしばしば頻繁な動きのある皮膚の領域に使用される。頻繁な動きによって生じる摩擦により、吸収性物品が適用されている皮膚の領域が臨床的又は無症状のいずれかの刺激症状を発生することがある。更に、これらの皮膚の領域は一般的に湿っており、細菌のような微生物の成長を促進する環境を提供する。細菌は皮膚の領域を刺激し又は感染を引き起こし得る。摩擦を低減し、皮膚刺激を鎮めるために種々の皮膚剤が吸収性物品に添加されてきた。更に、吸収性物品は、有益効果をユーザーに提供するため、ビタミン類又は抗菌処理のような、他の皮膚剤を包含してきた。]
[0003] 吸収性物品に皮膚剤を添加することの望ましさは認識されているが、皮膚の領域に移動する皮膚剤の量の測定という問題が残されている。移動する皮膚剤の量の測定は、ユーザーにプラス又はマイナスのいずれかの影響を提供する量を測定するために使用できる可能性がある。]
[0004] 1つの方法は、テープを使用して吸収性物品から皮膚の領域に移動した皮膚剤の量を測定することである。テープの接着層を皮膚の領域上に置き、その後吸収性物品をテープを覆うように設置する。吸収性物品の着用時間の間に、皮膚剤が吸収性物品に面したテープ表面上に移動する。吸収性物品の除去に続き、テープを皮膚の領域から剥がし取り、テープ表面に移動した皮膚剤の量を測定するために分析する。この方法にはいくつかの問題がある。例えば、テープは一般的に、皮膚の不規則な表面と比べて平滑な表面を有する。結果として、テープの平滑な表面は等寸法の皮膚の領域よりも比較的小さい表面積を有する。したがって、テープは、表面積の低減により、等寸法のヒトの皮膚の領域よりも少ない皮膚剤に暴露されるであろう。加えて、テープの平滑な表面は、テープに移動した皮膚剤が、テープ表面を横切る吸収性物品の運動によって吸収性物品に逆移動する又はそこから除去されることを可能にし得る。更に、皮膚の領域上又は領域内に存在し得る血液、月経流体、尿、皮脂(油)及び汗のような浸出物が皮膚剤移動を影響することがあり、これらはテープ上には存在しない。]
発明が解決しようとする課題

[0005] それゆえ、吸収性物品から皮膚の領域に移動する皮膚剤の量を測定するための方法を提供することは望ましいであろう。]
課題を解決するための手段

[0006] 吸収性物品から皮膚の領域に移動した皮膚剤の量を測定する方法が提供される。本方法は、皮膚剤を包含する吸収性物品を提供する工程と、その吸収性物品を皮膚の領域に適用する工程と、その吸収性物品を皮膚の領域から除去する工程と、を含む。吸収性物品の除去後、接着層及び裏材を含むテープが提供される。テープの接着層は、吸収性物品がそこから除去された皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられ、その後テープが除去される。テープ上に存在する皮膚剤の量が、その後測定される。]
[0007] 吸収性物品から皮膚の領域へ移動した皮膚剤の量を測定する方法が提供される。本方法は、皮膚剤を包含する吸収性物品を提供する工程と、その吸収性物品を皮膚の領域に適用する工程であって、その皮膚の領域が腋窩、膝窩、泌尿生殖器領域、距骨、頬、耳介、眼瞼、頬頚、手の水かき、手根(crapus)又は肘の少なくとも1つである工程と、皮膚の領域から吸収性物品を除去する工程と、を含む。吸収性物品の除去後、接着層と裏材とを含むテープが提供される。テープの接着層は、吸収性物品がそこから除去された皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられ、その後テープが除去される。次いで、テープ上に存在する皮膚剤の量が測定される。]
図面の簡単な説明

[0008] 膝の後ろ領域(膝窩)のしわに関して水平、垂直、又は対角線状に適用された吸収性物品を示す図。]
実施例

[0009] 婦人衛生パッド又はおむつのような吸収性物品から皮膚の領域へ移動した皮膚剤の量は、本明細書に記載の新規方法を用いて測定できることが発見された。本発明は、吸収性物品から皮膚の領域への皮膚剤の移動に関する広範なデータの収集のために提供する。本明細書に記載の方法は、吸収性物品から皮膚の領域へ移動した皮膚剤の量を一貫して測定するために使用できる。本方法を用いて収集されたデータは、種々の吸収性物品が皮膚剤を皮膚の領域に移動する能力の一貫した客観的な測定につながる。皮膚の領域に移動し、吸収された可能性がある皮膚剤の量を測定する能力を用いて、吸収性物品の全体的な安全性及び有効性を評価することができる。更に、この種のデータは改良された吸収性物品の開発に有用となる場合がある。]
[0010] 本発明は、例えば血液、月経流体、尿、皮脂又は汗のような身体物質が皮膚の領域上又は領域内に存在する場合に、吸収性物品から皮膚の領域への皮膚剤の移動に影響するか否かを明らかにするために使用できる。更に、本発明は、皮膚剤が、皮膚の領域上に存在する場合、吸収性物品から皮膚の領域へのその他の皮膚剤の移動にプラス又はマイナスの影響を与えるか否かを明らかにするために使用できる。更に、本発明は、吸収性物品の除去後に皮膚の領域上又は領域内に存在する皮膚剤の量を測定し、例えば吸収性物品の除去後に皮膚の領域上に皮膚剤がどの位の長さで残存するかを測定するために使用できる。更に、本発明は、吸収性物品の除去後に皮膚の領域の処置によって生じる皮膚剤への効果が、もしあるならば、明らかにするために使用できる。このような処理としては、皮膚の領域の洗浄、拭き取り、又はこすり取りが挙げられる。]
[0011] 本明細書で使用するとき、「皮膚の領域」は、吸収性物品がそこに適用され得る人体上の皮膚の領域を指す。皮膚の領域は、吸収性物品の適用に好適ないかなる寸法でもよい。特定の実施形態では、皮膚の領域は約5cm×約5cmの寸法であってもよい。皮膚の領域は、平面、曲面又は不規則形などのいかなる好適な表面輪郭であってもよい。皮膚の領域には毛髪があってもなくてもよい。例えば、皮膚の領域は剃毛されていても剃毛さていなくてもよい。皮膚の領域は、特定の実施形態において、角質化した(通常の)皮膚、外陰部又は粘膜の皮膚であってもよい。吸収性物品は、歩行のような通常の運動の間に伸長及び収縮することができる皮膚の領域に適用される。例としては、腕領域(腋窩)、膝の後ろの領域(膝窩)、泌尿生殖器領域、足首領域(距骨)、あごの下の領域(頬)、耳領域(耳介)、まぶた(眼瞼)、首領域(頬頚)、指の水かき(手の水かき)、手首領域(手根)又は肘領域(肘)が挙げられる。特定の実施形態において、吸収性物品の表面に対する皮膚の領域の伸長及び収縮は、刺激又は圧痛のような外傷につながる摩擦を引き起こし得る。外傷は、皮膚の最外層である角質層の障壁機能を損ない、皮膚剤が、透明層又は顆粒層のような皮膚のより深い層にって吸収され、又は血流に入りさえすることを可能にし得る(すなわち、皮膚の領域に移動する皮膚剤の量は、皮膚の領域に摩擦がある場合に増大する)。]
[0012] 本明細書で使用するとき、「所定の期間」とは、吸収性物品が皮膚の領域に適用されてもよい期間を指す。吸収性物品は、吸収性物品の通常使用中の一般的な適用時間に相当する期間に皮膚の領域に適用されてもよい。例えば、婦人衛生パッドは、婦人衛生パッドの一般的な適用時間に相当して、約3時間毎に適用されることができる。他の特定の実施形態において、吸収性物品は、皮膚の領域への影響(あるならば)を確定するために、一般的な適用時間に比べて長い時間、皮膚の領域に適用されてもよい。他の特定の実施形態において、吸収性物品は、一般的な適用時間に比べて、より短い時間、皮膚の領域に適用されてもよい。]
[0013] 本明細書で用いるとき、「所定の時間の長さ」とは、テープが皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられる時間の量を指す。特定の実施形態において、テープが皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられる時間の長さは、テープの寸法、テープを取り外し可能に取り付けるために使用される圧力の量、皮膚剤(吸収性物品内の量、既知又は推定の皮膚吸収性)、皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられたテープの数、皮膚の領域(毛髪の存在、身体上の位置、皮膚の厚さ)及び/又は当該技術分野において既知のいかなるその他の要因などの要因に依存する。特定の実施形態において、テープが皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられる時間の長さは、約1時間以下であってもよく、他の特定の実施形態において、テープが皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられる時間の長さは約30分以下であってもよい。更なる実施形態において、テープは皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられた直後又は間もなく後に除去されてもよい。]
[0014] 「皮膚剤」は、本明細書で使用するとき、吸収性物品の一部であるか、吸収性物品内に存在するか、又は吸収性物品の表面上にある生物学的又は化学的組成物を指す。皮膚剤は、吸収性物品から皮膚の領域へ移動可能であってもよい。皮膚材の例としては、皮膚軟化剤、固定剤、ナノテクノロジー剤、封入徐放剤、皮膚治癒剤、麻酔剤、鎮痛剤、持続性又は永続性芳香剤のような芳香剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、植物性剤、消毒剤、薬剤、皮膜形成剤、染料、インキ、着色剤、界面活性剤、吸収剤、湿潤強度剤、防臭剤、乳白剤、収れん剤、溶媒、細菌、ウイスル及びその毒素のような生物剤、吸収性物品材料又はこれらの混合物のうちの少なくとも1つが挙げられる。]
[0015] 「ローション」は、皮膚軟化剤及び固定剤などの皮膚剤を1つ以上含んでもよい。ローションは、エマルション又は分散の形態であってもよい。ローションはずり減粘であってもよく、又は皮膚の領域への移し及び容易な広がりのためにおよそ皮膚温度前後で激しく粘度が変わってもよい。ローションは、製品又はゲル構造体の寿命の間に活性化されなければ実質的に流動しないように、半固体又は高粘度のものであってよい。ローションは、皮膚の領域を平滑化、湿潤化及び/又は潤滑化してもよい。]
[0016] 「皮膚軟化剤」は、本明細書で使用されるとき、皮膚の領域を軟化、鎮静、柔軟化、被覆、潤滑、保湿、又は洗浄する材料を指し、グリコール類(例えばプロピレングリコール及び/又はグリセリン)、ポリグリコール類(例えばトリエチレングリコール)、石油系材料、脂肪酸類、脂肪族アルコール類、脂肪族アルコールエトキシレート類、脂肪族アルコールエステル類及び脂肪族アルコールエーテル類、脂肪酸エトキシレート類、脂肪酸アミド類及び脂肪酸エステル類、アルキルエトキシレート類、油類、スクアラン、フッ素化皮膚軟化剤、シリコーン類、シロキサン類、オルガノシリコーン類、第四級アンモニウム化合物類、エステル官能第四級アンモニウム化合物類、又はこれらの混合物の少なくとも1つを包含してもよい。特定の実施形態において、皮膚軟化剤は、吸収性物品の表面の表面摩擦を、そのような皮膚軟化剤のない吸収性物品の表面と比較して低減する。皮膚軟化剤は移動可能であってもなくてもよい。特定の実施形態において、皮膚軟化剤は実質的に非移動性である。]
[0017] 石油系材料は、炭素原子16個〜32個の炭化水素、又は炭素原子16個〜32個の炭化水素の混合物を包含する。これらの鎖長を有する石油系炭化水素としては、ワセリン(「ミネラルワックス」、「石油ゼリー」及び「ミネラルゼリー」としても知られる)が挙げられる。ワセリンは、通常、16個〜32個の炭素原子を有する炭化水素のより粘稠な混合物を指す。使用してもよいワセリンは、Greenwich,Conn.のWitco,Corp.よりWhite Protopet(登録商標)1Sとして入手可能である。]
[0018] 使用されてもよい脂肪酸エステル類としては、これらに限定されないが、例えばC16〜C22飽和脂肪酸類などの長鎖C12〜C28脂肪酸類、及び例えばC1〜C3一価アルコール類などの短鎖C1〜C8一価アルコール類から誘導されるものが挙げられる。脂肪酸エステル皮膚軟化剤の非限定例としては、これらに限定されないが、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、ラウリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシル、又はこれらの混合物の少なくとも1つが挙げられる。脂肪酸エステル皮膚軟化剤は、乳酸ラウリル及び乳酸セチルなどの、より長鎖の脂肪族アルコール類(C12〜C28及び/又はC12〜C16など)と、より短鎖の脂肪酸類(例えば乳酸とのエステル)から誘導することもできる。]
[0019] アルキルエトキシレート類としては、これらに限定されないが、平均で3〜30個のオキシエチレン単位、例えば約4個〜約23個を有するC12〜C18脂肪族アルコールエトキシレート類が挙げられる。このようなアルキルエトキシレート類の非限定例としては、ラウレス−3(平均3個のオキシエチレン単位を有するラウリルエトキシレート)、ラウレス−23(平均23個のオキシエチレン単位を有するラウリルエトキシレート)、セテス−10(平均10個のオキシエチレン単位を有するアセチルエトキシレート)、ステアレス−2(平均2個のオキシエチレン単位を有するステアリルエトキシレート)、ステアレス−10(平均10個のオキシエチレン単位を有するステアリルエトキシレート)又はこれらの混合物が挙げられる。これらのアルキルエトキシレート皮膚軟化剤は、ワセリンのような石油系皮膚軟化剤と組み合わせて、アルキルエトキシレート皮膚軟化剤と石油系皮膚軟化剤との重量比約1:1〜約1:3で使用することができる。特定の実施形態において、約1:1.5〜約1:2.5である。]
[0020] 本発明で使用されてもよい「油類」としては、これらに限定されないが、鉱物油、シリコーンオイル、シリコーンゲル又はこれらの混合物が挙げられる。シリコーン類としては、これらに限定されないが、ポリジメチルシロキサン類、アミノシリコーン類、カチオン性シリコーン類、四級シリコーン類、シリコーンベタイン類又はこれらの混合物の少なくとも1つが挙げられる。特定の実施形態において、シロキサンは、アミノエチルアミノプロピルポリジメチルシロキサンのようなアミノ官能ポリジメチルシロキサンであってもよい。]
[0021] 本発明で使用されてもよい「第四級アンモニウム化合物」としては、これらに限定されないが、ジタロージメチルアンモニウムクロライドなどのジアルキルジメチルアンモニウム塩類、ジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジ(水素添加タロー)ジメチルアンモニウムクロライド又はこれらの混合物が挙げられる。1つの実施例では、皮膚軟化剤は、Dublin,OhioのWitco Chemical Company Inc.よりVarisoft137(登録商標)として市販されているジ(水素添加タロー)ジメチルアンモニウムクロライドを含む。]
[0022] 本発明に使用してもよい「エステル官能第四級アンモニウム化合物」としては、これらに限定されないが、ジエステルジタロージメチルアンモニウムクロライドなどのジエステルジアルキルジメチルアンモニウム塩類、モノエステルジタロージメチルアンモニウムクロライド、ジエステルジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジエステルジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジエステルジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムクロライド、又はこれらの混合物が挙げられる。1つの実施形態において、皮膚軟化剤は、いずれもDublin,OhioのWitco Chemical Company Inc.より「ADOGEN SDMC(商標)」の商標名で市販されているジエステルジタロージメチルアンモニウムクロライド及び/又はジエステルジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムクロライドを含む。]
[0023] ローションは、皮膚軟化剤が主にそれが適用された吸収性物品の表面上に残ることができるように、皮膚軟化剤の移行を防止する作用をする「固定剤」を包含してもよい。これは、皮膚軟化剤が最大の軟化効果を供給し、皮膚の領域への移動に利用できることを可能とする。固定剤は、粘度増加剤及び/又はゲル化剤として機能してもよい。固定剤としては、これらに限定されないが、セレシンワックス、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、石油蝋、フィッシャートロプシュワックス類、シリコーンワックス類、パラフィンワックス類、ポリエチレンワックス類、蜜蝋のようなワックス類、セチル、セタリル、セテアリル及び/又はステアリルアルコールのような脂肪族アルコール類、ステアリン酸の金属塩のような脂肪酸及びそれらの塩類、モノ及びポリヒドロキシ脂肪酸エステル類、モノ及びポリヒドロキシ脂肪酸アミド類、シリカ及びシリカ誘導体、ゲル化剤、増粘剤、又はこれらの混合物が挙げられる。]
[0024] 「ナノテクノロジー剤」は、平均直径が約500マイクロメートル(μm)以下の有機又は無機ナノテクノロジー剤である。特定の実施形態において、ナノテクノロジー剤は、約2μm〜約500μm未満、約2μm〜約100μm未満、及び約2μm〜約50μm未満の平均直径を有してもよい。特定の実施形態において、ナノテクノロジー剤は、結晶性又は非晶質材料も包含できる。]
[0025] 「無機ナノテクノロジー剤」は、無機金属酸化物類のような酸化物類、積層粘土鉱物類のようなケイ酸塩類、カーボネート類及び水酸化物類を包含してもよい。「無機金属酸化物類」は、天然又は合成であってもよく、一般的に光活性及び非光活性ナノテクノロジー剤の2つの群に入る。光活性金属酸化物ナノテクノロジー剤の一般的な例には、酸化亜鉛及び酸化チタンが挙げられる。光活性金属酸化物ナノテクノロジー剤は、可視光線(例えば酸化亜鉛)又は紫外線(例えば酸化チタン)のいずれかからの光活性化を必要とする。酸化亜鉛コーティングは一般的に抗菌剤として又は防汚剤として使用されている。]
[0026] 「非光活性金属酸化物ナノテクノロジー剤」は所望の影響を生じるために紫外線又は可視光線を用いない。非光活性金属酸化物ナノテクノロジー剤の例としては、これらに限定されないが、シリカ及びアルミナナノテクノロジー剤、並びにサポナイト及びハイドロタルサイトを包含するがこれらに限定されない混合金属酸化物ナノテクノロジー剤が挙げられる。]
[0027] 「積層粘土鉱物」は、天然又は合成のいずれかであってもよく、スメクタイト類、カオリン類、イライト類、緑泥石類、アタパルジャイト類及び混合層粘土の地質学的分類に入るものを包含する。スメクタイト類としては、モンモリロナイト、ベントナイト、葉蝋石、ヘクトライト、サポナイト、ソーコナイト、ノントロナイト、タルク、バイデライト、ヴォルコンスキー石(volchonskoite)及びバーミキュライトが挙げられる。カオリン類としては、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、アンチゴライト、アナウキサイト、ハロイサイト、インデライト及びクリソタイルが挙げられる。イライト類としては、ブラヴァイサイト(bravaisite)、白雲母、ソーダ雲母、金雲母及び黒雲母が挙げられる。緑泥石類としては、コーレンサイト、苦土緑泥石、ドンバサイト、須藤石、ペンニン、及びクリノクロアが挙げられる。アタパルジャイト類としては、海泡石及びポリゴルスカイトが挙げられる。混合層状粘土類としては、アレバルダイト及びバーミキュライト黒雲母が挙げられる。]
[0028] 1つ以上の「皮膚治癒剤」が使用されてもよい。皮膚治癒剤としては、これらに限定されないが、ビタミンB3、ビタミンEなどのビタミン類、脂肪酸のスクロースエステル類、抗炎症化合物、脂質、無機アニオン類、無機カチオン類、蛋白質分解酵素抑制剤、金属イオン封鎖剤、α−ビサボロール、又はこれらの混合物の少なくとも1つが含まれる。]
[0029] 本明細書で使用するとき、用語「植物性剤」は、種々の植物及び植物物質の化学的に活性な構成成分を指す。植物性剤は、特定の植物から抽出したいかなる水溶性又は油溶性の化学的に活性な成分も包含できる。植物性剤の例としては、エキナシア、ユッカグラウカ、ヤナギラン、バジルの葉、アロエ、オレガノ、ニンジン根、グレープフルーツ果実、ウイキョウ、ローズマリー、タイム、ブルーベリー、ピーマン、クロイチゴ、クロスグリ果実、茶葉、コーヒー豆、タンポポ根、ナツメヤシ果実、イチョウ葉、サンザシ、カンゾウ、セージ、イチゴ、スイートピー、トマト、バニラ果実、アブサン、ウサギギク、センテラアジアチカ、カモミール、ヒレハリソウ、コーンフラワー、セイヨウトチノキ、ツタ(ヘデラ・ヘリックス)、ミモザ、モクレン、オート麦抽出物、パンジー、タツナミソウ、シーバックソーン、ホワイトネトル、マンサク及びこれらの任意の組合せからの抽出物が挙げられる。]
[0030] 本明細書で使用するとき、用語「薬剤」は、負傷、感染、及び疾患を局所的又は全身的に治療するための薬物を指す。薬剤の例としては、全体的健康又は局所的な皮膚若しくは粘液組織状態を改良するために使用されるいかなる材料も挙げられ、例えば有機及び巨大分子化合物などの治療的薬剤であり、特定の実施形態においてこれはポリペプチド、タンパク質、アミノ酸、及びDNA(デオキシリボース核酸)又はRNA(リボ核酸)を含む核酸材料であってもよい。]
[0031] 「吸収性物品」は、本明細書で使用するとき、少なくとも1つの皮膚剤を包含し、1つ以上の天然繊維、合成繊維、例えば高内相エマルション(HIPE)から形成されたもののようなフォーム又はこれらの組合せを含む物品を指す。吸収性物品は、エンボス加工、パターン圧縮、クレープ加工、非クレープ加工されていてもよく、又はこれらの組合せを包含してもよい。吸収性物品は、不織布ウェブ、ウエブを含有するセルロース繊維又はこれらの組合せを含んでもよい。吸収性物品の種類の例としては、タンポン、婦人衛生パッド、陰唇間パッド、パンティライナー、トップシート、おむつ、トレーニングパンツ、成人用失禁製品、衛生ティッシュ、フェイシャルティッシュ、トイレットペーパー、ペーパータオル、洗浄用ワイプ及び埃用ワイプなどのワイプ、織物、布地、綿球、綿棒若しくはパッド、又は創傷包帯が挙げられる。]
[0032] 本明細書で使用するとき「吸収性物品材料」は、吸収性物品の少なくとも一部の製造に使用され、製造から生じ、又は少なくとも一部を形成する材料を指す。例えば、吸収性物品用のフォームの製造に使用されるポリマー類又はモノマー類は吸収性物品材料であってもよい。吸収性物品材料は、吸収性物品の製造に使用される未反応モノマー、中間体、又は加工助剤、例えば、乳化剤、反応開始剤、又はHIPEフォーム製造のためのモノマー、例えばEHA(2−エチルヘキシルアクリレート)、EGDMA(エチレングリコールジメタクリレート)、及びEHMA(2−エチルヘキシルメタクリレート)も包含してもよい。]
[0033] 「テープ」は、本明細書で使用するとき、その主表面の少なくとも1つの上に接着層を有する裏材を含む、取り外し可能なテープを指す。テープは、ヒトの皮膚の領域に接着することができ、そこから取り外すことができる必要がある。St.Paul,MNの3M(商標)からのTEGADERM(商標)及びDallas,TXのCuDerm Corp.からのSEBUTAPE(登録商標)及びD−SQUAME(登録商標)は、本発明に使用できるテープの例である。]
[0034] 接着層は、ヒトの皮膚の領域に接着するための十分な接着保持力を持つ必要がある。特定の実施形態において、接着層の接着保持力は、裏材に応力が印加されたときに裏材から接着層が分離しないように、貼着強度より弱い。裏材に印加される応力の例としては、伸縮又は引き剥がしによって生じる応力が挙げられる。テープは皮膚の領域に付着することができ、その後、単に皮膚の領域の表面から角度をつけてテープを剥がすことによって除去できる。テープは、テープが皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられたときに、皮膚が動いても、皮膚の領域に沿うように、解剖学的表面に合致してもよい。例えば、膝などの関節が屈曲し、その非屈曲位置に戻るとき、テープは関節の屈曲に適応するよう屈曲できるが、関節がその非屈曲状態に戻るとき、関節に適合し続けるように十分に弾力的であることができる。]
[0035] 接着層は、皮膚に接着するのに好適な任意の接着剤を含んでもよく、例えば天然ゴムなどの粘着付与されたゴム接着剤、オレフィン類、シリコーン類、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリウレタン類、スチレン−イソプレン−スチレン及びスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー類、及び他のエラストマー類、並びに粘着付与された又はされていないアクリル接着剤(例えばイソオクチルアクリレートとアクリル酸とのコポリマー類)、アクリレートコポリマー類(例えばイソオクチルアクリレート:アクリルアミドコポリマー、イソオクチルアクリレート:n−ビニルピロリドンコポリマー、架橋アクリレート類及びこれらの混合物)を含んでもよい。接着層の厚さは、特定の実施形態において、約25μm〜約1,000μmであり、他の特定の実施形態において、約50μm〜約400μmである。]
[0036] 裏材は、不織布ウェブ、織物繊維ウェブ、ニット、紙、又は単層並びに多層フィルム、多孔質フィルム、フォーム様フィルムなどのフィルム類、及びこれらの組わせの形態であることができる。裏材は、例えば、充填フィルム(filled film)、例えば炭酸カルシウム充填ポリオレフィンのような、充填材料からも調製されてもよい。特定の実施形態において、裏材は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリブチレンを包含するポリエチレン類などのポリオレフィン類、可塑化された並びに可塑化されていないポリ塩化ビニル類及びポリビニルアセテート類などのビニルコポリマー類、エチレン/メタクリレートコポリマー類、エチレン/酢酸ビニルコポリマー類、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー類、及びエチレン/プロピレンコポリマー類などのオレフィンコポリマー類、アクリルポリマー類並びにコポリマー類、ポリエーテルブロックアミド類、及びこれらの組合せが挙げられる。ポリプロピレン/ポリエチレン、ポリウレタン/ポリオレフィン、ポリウレタン/ポリカーボネート、ポリウレタン/ポリエステルなどの任意のプラスチック又はプラスチック及びエラストマー材の混合物又はブレンドも使用できる。]
[0037] 裏材がフィルムから形成される場合、それは、例えば押出し、共押出し、溶媒キャスティング、発泡、不織技術等などの、任意の既知のフィルム形成方法によって作製することができる。裏材は任意の厚さを有することができ、特定の実施形態では約10μm〜250μmの範囲の厚さを有する。]
[0038] テープは、任意のテープ調製のための従来方法によって製造できる。例えば、接着剤が裏材上に直接コーティングされることができ、又は別の層として形成された後、裏材に積層されることができる。]
[0039] 本発明によると、吸収性物品から皮膚の領域への皮膚剤の移動の測定は、吸収性物品を皮膚の領域に適用することによって開始される。特定の実施形態では、複数の吸収性物品が皮膚の同一領域に適用されてもよい。吸収性物品は、皮膚の領域に任意の好適な方向でも適用されてもよく、複数の吸収性物品が適用される場合、それは類似の又は異なる方向に適用されてもよい。例えば、図1に示すように、吸収性物品10A、10B、10Cは、膝の後ろの領域(膝窩)30のしわ20に対して、水平に10A、垂直に10B、又は対角線状に10C、適用されてもよい。特定の実施形態では、吸収性物品が皮膚の領域に適用される前に、少なくとも1つのテープが皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられることによって、ベースライン測定が達成されてもよい。ベースライン測定は、皮膚剤がすでに皮膚の領域上に存在するか否かを確認するために使用されてもよい。特定のその他の実施形態では、皮膚の領域が吸収性物品の適用の前に洗浄されてもよい。例えば、特定の実施形態では、皮膚の領域が、水、水及び石鹸の混合物、又はアルコールなどの洗浄溶液で洗浄されてもよい。皮膚の領域を洗浄するために、ペーパータオル、ワイプ、織物、布地、綿球又は綿棒のような洗浄用具を、皮膚の領域の全域に、前後、円状、多方向、単一方向又はこれらの組合せでこすらせてもよい。] 図1
[0040] 吸収性物品は、それが適用される皮膚の領域によって決定される、任意の好適な寸法又は形状であることができる。特定の実施形態では、皮膚の領域に適用される吸収性物品は、婦人衛生パッドのトップシート又は吸収性コアなどの、吸収性物品の一部であってもよい。他の特定の実施形態では、吸収性物品が皮膚の領域に適用された後、吸収性物品を皮膚の領域に固定するために支持手段が使用されてもよい。本明細書で用いるとき、「支持手段」は、吸収性物品を皮膚の領域に固定又は保持するのに適した任意の装置又は材料を指し、例えば、巻きガーゼ、包帯、又はFranklin Lakes,New JerseyのAce(登録商標)ブランドKnee Bracesが製造する弾性膝用バンドなどを指す。例えば、一般的な方法で(外陰部領域に)着用するのでなく、婦人衛生パッドが膝の後ろの皮膚の領域(膝窩)に弾性膝用バンドによって固定されてもよい。]
[0041] 所定の時間後、吸収性物品が皮膚の領域から除去される。吸収性物品は、手又はピンセットなどの任意の好適な手段を用いて皮膚の領域から取り外されてもよい。更に、複数の吸収性物品が皮膚の1つ以上の領域に適用された場合、それはすべてが同時に除去される必要はない。例えば、特定の実施形態では、適用された吸収性物品は皮膚の領域から全部同時に除去される必要はなく、吸収性物品のいくつかは皮膚の領域に適用されたまま残されるが他は除去され又は新たな吸収性物品が適用されさえもしてよい。]
[0042] 皮膚の領域から吸収性物品を取り除いた後、吸収性物品が取り除かれた皮膚の領域にテープの接着層を取り外し可能に取り付けてもよい。皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられるテープの数を決定する要因は、皮膚剤の種類、吸収性物品中の皮膚剤の濃度、吸収性物品の種類、皮膚の領域の目視検査、皮膚の領域の位置、温度、時刻、適用圧力の強度及び持続時間、性別、年齢、皮膚の種類、テープの種類、又はこれらの組合せであることができる。1つ以上のテープが皮膚の同じ領域、例えば右膝の後ろの皮膚の領域(右膝窩)に取り外し可能に取り付けられてもよい。特定の実施形態では、皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられるテープの総数は約1〜約50であり、他の特定の実施形態では、皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられるテープの総数は約1〜約20であり、更に他の実施形態では、皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられるテープの総数は約1〜約5である。テープは、皮膚の領域上で任意の好適な方向に取り外し可能に取り付けられてもよく、複数のテープが取り外し可能に取り付けられる場合、それらは類似の又は異なる方向に取り外し可能に取り付けられてもよい。テープは、手袋をはめた指又は鉗子の使用など、テープの汚染を避けるための任意の好適な手段によって、皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられてよい。テープが皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられた後、テープが皮膚の領域に接着するのを助けるために圧力を用いてもよい。特定の実施形態では、テープの裏材に適用される圧力の量は、約0.69kPa(0.1psi(平方インチ当たりのポンド))〜約20.7kPa(3psi)であり、他の特定の実施形態では、テープの裏材に適用される圧力の量は、約3.4kPa(0.5psi)〜約13.8kPa(2psi)である。特定の実施形態では、指又はローラー、平頭プローブ、ブロッター若しくは(例えばDallas,TXのCuDerm Corp.のカタログ番号D500からのD−SQUAME PRESSURE DEVICEなどの)圧力印加装置、などの任意の好適な装置を、圧力印加に使用されてもよい。]
[0043] 使用するテープは、皮膚の領域に取り外し可能に取り付けるために好適な任意の形状、寸法又は種類であってよい。テープは、正方形、矩形、楕円形、円形又は任意の他の所望の形状などの、皮膚の領域に取り外し可能に取り付けるために好適ないかなる形状であってもよい。特定の実施形態では、テープの外寸法は、皮膚の領域に適用された吸収性物品の表面積よりも小さくてもよい。特定の実施形態では、テープは外寸法が約6cm×約4cmの矩形であってもよい。他の特定の実施形態では、テープは外寸法が約4cm×約4cmの正方形であってもよい。特定の実施形態では、テープの形状、寸法又は種類などの1つ又はそれ以上は、テープが取り外し可能に取り付けられる皮膚の領域、吸収性物品が皮膚の領域に適用される時間の長さ、皮膚剤の分析感度、吸収性物品又は測定される皮膚剤の種類などの要因によって決定され得る。例えば、吸収性物品がごく少量の皮膚剤しか有さない又は皮膚剤が皮膚の領域に十分に移動しないことが既知である若しくは予測される場合、吸収性物品に大量に存在する皮膚剤、又は皮膚の領域に容易に移動することが既知である若しくは予測される皮膚剤を回収するために使用されるテープと比較して、より大きなテープ片を(より多くの皮膚剤を回収するために)使用してもよい。]
[0044] 所定の長さの時間の後、テープが皮膚の領域から除去されてもよい。テープの接着層の接着特性は、皮膚の領域からの除去が容易に、及び重大な不快なく生じるようなものであり得る。テープが皮膚の領域から除去されるとき、皮膚剤はテープの接着層に接着する。更に、角質層のような皮膚の領域の最外層の部分は、テープの接着層に接着し得る。皮膚の最外層が皮膚剤を吸収し得るため、皮膚の最外層の接着層への接着は、皮膚の領域に移動した皮膚剤の量の測定の正確度を向上させた。正確度が向上するのは、皮膚の領域の表面上に存在する皮膚剤に加えて、皮膚の最外層によって吸収された皮膚剤もテープと共に除去されるからである。特定の実施形態では、テープを除去するとき、それをWest Chester,PaのVWR Scientificより入手可能なガラス試料容器のような容器に保管してもよい。複数のテープを1つの容器に保管してもよい。特定の実施形態では、皮膚の領域(通常は角質層)に吸収された皮膚剤の量のみを測定する必要がある場合、領域に取り外し可能に取り付けられた初期テープは分析されなかった。特定の実施形態では、分析されなかったテープの数は約1〜約10であった。他の特定の実施形態では、分析されなかったテープの数は約2〜約5であった。更なる実施形態では、分析されなかったテープの数は約2〜約3であった。分析されないテープの数を決定するために使用してもよい要因は、皮膚の領域の表面上の未吸収皮膚剤を検出するための皮膚の領域の目視検査、皮膚の種類、皮膚剤の種類、テープの種類、皮膚の領域の位置、又はこれらの組合せであることができる。]
[0045] 皮膚の領域に移動する皮膚剤の量は、皮膚の領域の位置(毛髪の存在、皮膚の領域の厚さ、皮膚の領域の角質化すなわち手掌又は足裏は外陰部又は背中領域と異なる)、移動の障壁として作用する皮脂などの、皮膚の領域の表面上の他の物質の存在、又は皮膚剤の油/水分配係数特性(すなわち、疎水性の剤は親水性の剤よりも容易に皮膚の領域に移動する傾向がある)、又は皮膚剤の分子量(すなわち、分子量がより少ない成分は高分子量の剤よりも容易に皮膚の領域に移動する傾向がある)などの要因に影響され得る。]
[0046] 特定の実施形態では、連続するテープの取り外し可能な付着物が皮膚の領域上の同じ場所に取り外し可能に取り付けられていることを確実とするのを助けるため、皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられた最初のテープの外寸法が、フェルトペンなどの好適な標識具を用いることで、皮膚の領域に少なくとも部分的に標識されてもよい。最初のテープの除去後、次のテープを皮膚の領域上の最初のテープと同じ場所に取り外し可能に取り付けることができるようにするため、標識が皮膚の領域上に残る。]
[0047] テープが除去された後、その上に接着する皮膚剤の量が、既知の分析方法を用いて測定される。皮膚剤の量は、単位面積質量、例えばmg/cm2で表わされてもよい。したがって、皮膚の領域に移動した皮膚剤の総量を測定するには、単位面積質量に、皮膚の領域に適用された吸収性物品の表面積を乗じる。当業者は、皮膚剤、吸収性物品、テープ、又は皮膚の領域などの要因に基づいて、適切な分析方法を認識するであろう。下記は、テープ上の皮膚剤の量を測定するために使用してもよい分析方法の一例である。開示された分析方法は、例示のみを目的とし、本発明の範囲又はそれが実用される方法を限定するものとみされるべきではない。]
[0048] 分析法
材料
・抽出溶媒ジクロロメタンSt.Louis,Mo.のSigma−Aldrichより27056−3として入手可能
・ステアリルアルコールAldrich 25876−8又はベヘニルアルコールAldrich 16910−2
・1−ヘキサデカノールAldrich 25874−1
・分配フラスコ10mL
・ガスクロマトグラフ水素炎イオン化検出器Hewlett Packardモデル6890GCが好適である。
・キャピラリーカラム:Chrompack CP Sil−5 CB、10m×0.25mm×0.12マイクロメートル膜厚ヒューズドシリカキャピラリー7700]
[0049] 抽出及び分析
本方法は、TEGADERMテープ上のステアリルアルコール又はベヘニルアルコール(皮膚剤)の量を測定するよう設計されている。一般に、分析方法は、次の工程を含んでもよい、1)ステアリルアルコール又はベヘニルアルコールが好適な溶媒を用いてTEGADERMテープから抽出される、2)続いてガスクロマトグラフィー又は他の好適な定量分析技術を用いて抽出物中のステアリルアルコール又はベヘニルアルコールの量を測定する、3)ステアリルアルコール又はベヘニルアルコールの量を単位面積質量として計算する。]
[0050] 内部標準/抽出溶媒
100±2mgの1−ヘキサデカノールを小さなビーカーに正確に秤量することで、内部標準/抽出溶媒を調製する。1−ヘキサデカノールをジクロロメタンに溶解し、1Lのメスフラスコに移す。ビーカーをジクロロメタンで更に3回すすぎ、各すすぎ液部分を前記メスフラスコに移す。前記メスフラスコをメスアップし、十分に混合する。この溶液を、内部標準の供給及びテープからのステアリル又はベヘニルアルコールの抽出に使用する。使用しないとき、この容器は溶媒の蒸発を防ぐためにきっちりと蓋を閉めておく必要がある。]
[0051] 較正標準
10±1mgのステアリル又はベヘニルアルコールを100mLのメスフラスコに正確に秤量(±0.1mg)することによって、既知濃度の較正標準を調製する。使用したステアリル又はベヘニルアルコールの重量を記録する。前記フラスコに内部標準/抽出溶媒を添加し、混合して溶解する。メスアップし、十分に混合する。較正標準溶液1部と内部標準溶液9部及び較正標準溶液2部と内部標準溶液9部の希釈液を調製する。使用しないとき、標準容器は溶媒の蒸発を防ぐためにきっちりと蓋を閉めておく必要がある。これらの溶液は、計器の較正のためにステアリル又はベヘニルアルコールの1−ヘキサデカノール内部標準に対する相対的な応答を測定するために使用する。]
[0052] ガスクロマトグラフ(GC)の準備及び較正
すべての機器は、製造業者の推奨に従って設置、運転及び保全されるべきである。]
[0053] カラムを設置し、100℃でカラムオーブンと共にすべてのガス流量を点検し、運転温度で注入口及び検出器を点検する。GCは下記の条件で運転される。
・キャリアガス:水素(ヘリウムを使用してもよい)、流量1.5mL/分
・ 注入口:325℃、スプリットベント流量30mL/分、セプタムパージ2mL/分、ガラスウールプラグ付直線型ライナー、Merlinマイクロシール。
・ 注入量:2μLスプリット
・FID検出器:350℃、製造業者の提案に従ってガス流量を設定する。典型的なガス流量は、空気の場合400mL/分、水素の場合30mL/分及び補助(メークアップ)ガスの場合30mL/分である。
・ カラムオーブン:100℃から325℃まで15℃/分で傾斜、10分間保持]
[0054] すべての接続部が緊密で漏れがないことを確実とする。検出器に着火し、安定するまで待つ。カラムを325℃で30分間状態調節する。必要に応じて注射器をジクロロメタンで洗浄する。注射器は、各注入後にもジクロロメタンで数回すすぐ必要がある。良好な基準が得られ、クロマトグラムに外来ピークが存在しないことを確実とするため、ジクロロメタンの注入によるブランク運転を数回行う。]
[0055] 以前に調製した較正標準を用いて計器を較正する。適切な運転順序についてはデータシステム製造業者の指示を参照する。所望の結果を得るため、計算は、下記の「計算」に記載の方法と類似の方法で実施するべきである。]
[0056] 試料分析手順
1)サンプルジャーの蓋を外し、抽出溶媒/内部標準溶液10mLを、分配フラスコを用いて添加する。蓋を戻し、内容物を旋回して、TEGADERMテープがジャーの側面に接着しておらず、溶媒に完全に浸漬していることを確実とする。全試料について繰り返す。
2)試料を約16時間、一晩静置し、又は自動振とう器で30分間試料を振とうする。
3)ジャーの内容物を旋回して混合する。ホールピペットを用いて、試料抽出物のアリコートをラベル表示したオートサンプラーバイアル瓶に移す。バイアル瓶に蓋をする。ジャーの蓋を閉め、分析が完了するまで保持する。全試料について繰り返す。
4)バイアル瓶をオートサンプラーに無作為な順序で入れ、上記のGC条件を用いて分析を開始する。最初のバイアル瓶は、ジクロロメタンブランクとするべきである。正しい運転を実証するため、全運転を通していくつかの「点検用」標準を(約20点目の試料毎に)を設けるべきである。
5)運転完了時に、ソフトウエア統合プログラムを実行する。適正な分析を確実とするため、各クロマトグラムを点検する。必要に応じて試料の再分析を行う。]
[0057] 計算
各試料抽出物中のステアリルアルコール又はベヘニルアルコールの総マイクログラムを、ステアリル又はベヘニルアルコールのピークの1−ヘキサデカノール内部標準に対する相対的応答に基づいて計算する。ピーク面積の比に、相対応答係数(計器較正時に測定)及び抽出物中の内部標準のマイクログラムを乗じて、試料中のステアリル又はベヘニルアルコールの総μgを得る。]
[0058] 計器較正
ステアリル又はベヘニルアルコール及び内部標準の計器相対応答係数を、較正標準クロマトグラムにおけるステアリル又はベヘニルアルコール及び1−ヘキサデカノールのピークの面積に基づいて測定する。比で示された応答係数を較正標準の既知濃度に対してプロットすることで較正曲線を作成する。この較正を用いて、試料の既知のピーク面積を用いて試料のppm濃度を決定する。ステアリル又はベヘニルアルコールマーカーの量は下記のように計算する。
総mgSA(BA)=ppmSA(BA)×0.01L IS溶液
式中、総mgSA(BA)は、試料中のステアリル又はベヘニルアルコールの総ミリグラムである
・ ppmSA(BA)ppmは、試料中のステアリル又はベヘニルアルコールの濃度である。
・ IS溶液は、内部標準溶液である。]
[0059] 移動したローションの量をmg/cm2単位で報告する。ここで
移動したローション=(組成物中のステアリル又はベヘニルアルコールのmg)/(テープ面積)]
[0060] 本明細書で開示した寸法及び値は、列挙した厳密な数値に狭義に限定されるものとして解釈されるべきではない。その代わりに、別段の指定がない限り、そのような各寸法は、列挙した値と、その値を包含する機能的に等価な範囲との双方を意味することを意図したものである。例えば、「40mm」として開示した寸法は、「約40mm」を意味することを意図している。]
[0061] 「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈すべきではない。本文献における用語の意味又は定義が、参照して援用された文献における同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合には、本文献における当該用語に割り当てられた意味又は定義が優先するものとする。]
[0062] 本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。]
权利要求:

請求項1
吸収性物品から皮膚の領域へ移動した皮膚剤の量を測定する方法であって、a.皮膚剤を包含する吸収性物品を提供する工程と、b.前記吸収性物品を皮膚の領域に適用する工程と、c.前記吸収性物品を前記皮膚の領域から除去する工程と、d.接着層と裏材とを含むテープを提供する工程と、e.前記吸収性物品が除去される前記皮膚の領域に前記テープの前記接着層を取り外し可能に取り付ける工程と、f.前記皮膚の領域から前記テープを除去する工程と、g.少なくとも1つのテープ上に存在する皮膚剤の量を測定する工程と、を含む、方法。
請求項2
前記吸収性物品が、前記皮膚の領域に適用される前に、ベースライン測定が達成される、請求項1に記載の方法。
請求項3
前記皮膚の領域が、前記吸収性物品の適用前に洗浄される、請求項1又は2に記載の方法。
請求項4
支持手段が、前記吸収性物品を前記皮膚の領域に固定する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
請求項5
前記皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられた前記テープの外寸法が、前記皮膚の領域上に少なくとも部分的に標識された、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
請求項6
前記テープの前記接着層が、約0.69kPa(0.1psi)〜約20.7kPa(3psi)の範囲の圧力を前記テープの前記裏材に印加することによって、前記吸収性物品が除去される前記皮膚の領域に取り外し可能に取り付けられる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
請求項7
前記皮膚剤が、ステアリルアルコール又はベヘニルアルコールの少なくとも1つである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
請求項8
前記皮膚剤が、2−エチルヘキシルアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、又は2−エチルヘキシルメタクリレートの少なくとも1つである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
請求項9
前記皮膚の領域が、外陰部の皮膚又は粘膜皮膚の少なくとも1つを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
請求項10
前記少なくとも1つのテープ上の皮膚剤の量を測定する工程が、ガスクロマトグラフの使用を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
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WO2009093198A2|2009-07-30|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-03-13| A761| Written withdrawal of application|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20120312 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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